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ジャパン・ベルコラーデ・アワード2015
2015年6月25日、プロフェッショナル向けベルギーチョコレートのベルコラーデによる「ジャパン・ベルコラーデ・アワード2015」の決勝大会(最終審査)が埼玉ベルエポック製菓調理専門学校にて行われました。第1次審査を通過した8名のファイナリストが4時間の制限時間の中で作品を競い合います。TFOODSでは決勝大会同日に開催された表彰式に参加して、授賞の模様と授賞作品を取材させて頂きました。
開 催 日 2015年6月25日(木)
主 催 ベルコラーデ(ピュラトスジャパン株式会社)
会 場 ・決勝大会(最終審査) : 埼玉ベルエポック製菓調理専門学校
・表彰式 : 浦和ロイヤルパインズホテル
ジャパン・ベルコラーデ・アワードについて
ジャパン・ベルコラーデ・アワードは、パティシエ、ショコラティエの技術向上を目的に、柔軟な発想でチョコレートの新しいおいしさや技術、独創性、芸術性を表現する場として提供されている製菓コンクールです。初めて開催された2012年から2015年で4回目を迎え、現在ではこれから世界的なコンクールを目指す若手パティシエ、ショコラティエの登竜門として製菓業界に浸透しています。

2015年のテーマは「JAPAN(日本)」。こちらのテーマを元に「チョコレート・フードペアリング」をベースとしたボンボンショコラ2種類(モールドタイプ、エンロービングタイプ各1種類)と、チョコレート・ピエスモンテ1台を制作して技術を競い合います。

審査は第1次審査と最終審査の2段階で行われます。第1次審査はボンボンショコラの味覚審査とピエスモンテの写真での書類審査。こちらの審査を通過したファイナリストが、最終審査として第1次審査と同じ作品を制限時間4時間の中で制作していきます。

2015年の最終審査員は、「ベルコラーデ本社デモンストレーター、MOF」ステファン・ルルー氏(審査員長)、「アステリスク」和泉光一氏(最終審査責任者)、「アサンブラージュ(開業予定)」垣本晃宏氏、「グローバルコンサルタント」藤田浩司氏、「アテスウェイ」川村英樹氏、「帝国ホテル」赤羽目健悟氏(同アワード2012優勝者)、「ピュラトスジャパン株式会社チーフデモンストレーター」ヨリス・バンヘー氏の7名。さらに「パティスリーアプラノス」朝田晋平氏を競技委員長として迎えています(※朝田氏は同店スタッフが今回のコンクールに出場している為、審査には不参加)。数々の世界的な製菓コンクールを経験しているシェフ達の厳しい目と味覚により厳正な審査が行われ、ついに審査結果発表の時を迎えます。

4時間に及ぶ熱戦を終えたファイナリストの8名は、様々な想いを胸に抱きながら、この瞬間を待っていたことだと思います。審査結果は以下の通りになります。
審査結果・入賞作品紹介
【優勝】【ベスト・チョコレート・ショーピース賞】眞砂翔平(エコール・クリオロ)
ピエスモンテ「龍門瀑」、ボンボンショコラ・モールド「ENSHU」、ボンボンショコラ・エンロービング「RIKYU」
■ピエスモンテについて (本人コメント)
「JAPAN(日本)」という大会テーマから「日本庭園」をイメージして作品をつくりました。鯉が滝を昇って龍になるという龍門瀑の石組みを、自分なりに表現しています。チョコレートのピエスモンテは今まで作ったことが無かったので、ステファン・ルルー氏の書籍や店のシェフ・スタッフからアドバイスを受けながら作品に取り組みました。

■ボンボンショコラ・モールドタイプについて (本人コメント)
千利休に対する茶人である小堀遠州の「綺麗さび」をイメージして作りました。ボンボンの中は、イチジクをアニス、ゲヴュルツトラミネール、ハチミツ、レモンで煮込んだものと、カシスの味をつけたガナッシュを組み合わせて、イチジクのプチプチした食感とガナッシュの滑らかな食感を取り入れた作品です。

■ボンボンショコラ・エンロービングタイプについて (本人コメント)
千利休の「詫びさび」をイメージして、シンプルな美味しさを目指しました。ゆずのガナッシュとジンジャーのキャラメル、どちらの味も活きるように食感に違いを付けて仕上げています。モールドの作品と合わせて、ボンボンショコラ2種類はチョコレートの味がしっかり感じられるように調整しています。
【準優勝】【ベスト・ボンボンショコラ賞】山口拓洋(アトリエ・アルション)
ピエスモンテ「和の装い」、ボンボンショコラ・モールド「麗(レイ)」、ボンボンショコラ・エンロービング「艶(エン)」
【銅賞】片岡孝二(クラブハリエ)
ピエスモンテ「舞妓Haa〜n」、ボンボンショコラ・モールド「SAKURA」、ボンボンショコラ・エンロービング「アグリューム”Amanatsu”」
優勝者・眞砂翔平選手のコメント
サントスシェフ、愛さん、エコール・クリオロのスタッフ皆さんに感謝の気持ちを述べたいと思います、ありがとうございました。今まで色々なコンテストに出場してきましたが、初めての優勝なので、本当にうれしいです。

ピエスモンテは、本当に作りたかった作品の60%くらいしかできなかったので難しいと思っていましたが、シェフから教えられていた味には自信がありました。

最終審査の環境は普段練習している環境とは異なるので、トランペが上手くいかなかったり、チョコレートの状態が重かったりしていましたが、いつも店で教えられている「臨機応変」を実践して、何とか作業をこなすことが出来ました。
最終審査責任者・和泉光一シェフによる大会講評
■ピエスモンテについて
ピエスモンテは、ただ形を作れば良いだけではなく、使用するチョコレートの状態も審査のポイントに加算されています。形やテーマ以前に、チョコレートの状態・テンパリングが正しくできていないとそれが点数に反映されてしまいます。デザイン的にはオリジナリティが強い作品も、セーフティなデザインの作品もあり、その選択の差が、今年のピエスモンテの特徴だと感じました。

■ボンボンショコラについて
4時間の競技時間の中で、競技者の皆さんがよりサイズの大きい、パーツの量も多いピエスモンテに挑まれる一方で、ボンボンショコラの仕込みに対する力の入れ具合が弱いという印象を受けました。正しく仕込みができていないと、1次審査に応募したボンボンショコラと最終審査で作られたボンボンショコラの味が違ってしまいます。
モールディングに関しては、非常に薄く上手に作っている人もいましたが、ピエスモンテと同様に、テンパリングの状態があまり良くなく、モールディングが厚くなっている人が見受けられました。
エンロービングは難しい作業ですが、時間に気を取られ、チョコレートにエアーが入っていたり、重い状態でも修正することなく、そのまま作業をしていたので、その辺りを気を付けていくと良いと思います。

■審査員全体的な意見
コンクールは(事前に決めれた審査基準や評価するポイント(点数)など)ルールに則りながら順位を決定しています。競技を行う上で、ルールというものはどうしてもあるものなので、今回は、取りこぼしをしなかった人が上位になっています。
ジャパン・ベルコラーデ・アワード
ベルギーチョコレートの伝統を受け継いで世界のプロフェッショナルに向けて最高レベルのチョコレート提供している「ベルコラーデ」(取扱:ピュラトスジャパン株式会社 本社:東京都渋谷区 社長:ジャン・ピエール ベルナルディノ)が主催する製菓コンクール。2012年のスタート以来、日本のパティシエ、ショコラティエの技術向上に大きく貢献。現在では世界的なコンクールを目指す若手パティシエ、ショコラティエの登竜門として広く知られています。
 
過去に開催された、講習会や教室の一覧ページ